単位分数 1/12+1/30=1/20+1/15=7/60

 現在知られている世界最古の数学書は,大英博物館のリンド蒐集品中にあるパピルス(昔エジプトの沼などに生する一種の水草からつくった,白い紙のようなものを,その水草の名をとってパピルスといった)である。エジプトの神官の筆になった。この興味ある古文書は, 1877年多大の苦心の結果アイゼンロール(ドイツの考古学者)によって現代語に訳された。

これは紀元前およそ1650年ごろにアーメスが書いたものである。

  「正確な計算。存在するすべてのものおよび 

        暗黒なすべてのものを,知識へ導く指針」

という表題であった。アーメスのパピルス(著書)によると,エジプト人は理論的な成果を知らなかったと思われ,定理は含まれていない。一般法則もほとんどない。

アーメスは「その時代の選ばれた数学者のために書いたのだ」という。

一方,バビロニアでは分数が発見されていた。彼らは度量衡に60進法を採用したばかりでなく,60進法的分数(分母が60で一定していた)も所有していた。

ロ-マでも分母が12と一定していた。これに反して,エジプト,ギリシアでは分子が一定で,分母が種々に変化した。ア-メスは特別な種類の分数だけを扱った。

                           (カジョリ「初等数学史」より)

タイトルの計算は1分=1/60時間としたとき,5+2=3+4=7(分)と計算したものです。

古代エジプト人は「通分なんて知らんよ」と言うのでしょうか。いあぁ,知らなきゃ通分という言葉もなかったかぁ (笑)

単位分数,黄金比など大学入試で扱われる数学のネタは,数学をかじった者には中毒になりそうな面白い話なのです。

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